
この記事は現在のバリ島の治安状況と旅行者が守るべきことについて在住者目線で解説した記事です。
海外旅行をする際に気になるのが、旅行先の治安状況。
バリ島は東南アジアでも治安が良い地区と、ガイドブックなどで紹介されています。
とはいえ、海外であることには変わりませんので、日本とは違った危険もあります。
バリ島の治安については、ガイドブックやネットでいろいろ紹介されています。
しかし、やはり一番信用できるのは、現地在住者の意見ではないでしょうか?
そこで、この記事では2008年からバリ島に長期滞在している筆者が日頃から感じたバリ島の治安とトラブルを避けるために旅行者に守って頂きたい5つの事をまとめました。
この記事を読んでいただければ、現在のバリ島の治安状況と注意点がわかっていただけると思います。
治安状況や注意点がわかれば、安心してバリ島旅行を楽しんでいただくことができるでしょう。
バリ島は治安が良いと気を緩めず、思い出に残るバリ島旅行をお楽しみください。
治安以外にも海外旅行には心配なトラブルがいっぱいあります。
バリ島旅行でのトラブルについて、状況と対策をまとめてありますので、ぜひこちらもご覧ください。
>>バリ島旅行で心配なトラブルと対応策
注意:今回の記事は、新型コロナウィルスに関しての情報は載せておりません。
コロナウィルス情報は日々刻々と変わっており、また健康・生命にかかわる重大な事ですので、外務省など公的機関からの情報を確認してください。
この記事は新型コロナウィルス感染以外の情報をお伝えします。
コロナウィルス感染関連の情報は以下のサイトでご確認ください。
>>外務省海外安全情報(インドネシア)
>>在デンパサール日本領事館
バリ島の治安はそれほど悪くない

バリ島の治安状況について客観的判断として外務省海外安全情報を、主観的判断としてバリ島在住の私の意見を解説します。
外務省海外安全情報
外務省海外安全情報(インドネシア)によれば、インドネシア・バリ島の海外安全レベルは1です。
(ただし、2022年8月現在は新型コロナウィルス感染拡大により、レベル2となっています)
レベル1は「海外であることを意識し、十分注意した行動をとる事」となっており、ちゃんと注意をすれば、それほど危険はないということと認識しています。
ちなみに危険レベルは以下の通り
- レベル1:十分注意してください
- レベル2:不要不急の渡航はやめてください
- レベル3:渡航はやめてください(中止勧告)
- レベル4:退避してください(退避勧告)
在住者の肌感覚
私は、バリ島に住んでみて、治安の不安を覚えたことはありません。
感覚的に言うと、日本と変わらない。
スリや盗難事件はありますが、これは日本でも発生しています。
日本では国際的なテロ事件は起きていませんが、無差別殺人事件などが発生しており、逆に日本の方が凶悪事件は多いように感じています。
ただし、これはバリ島に10年以上住んでいる私の主観です。
10年も住んでいれば、危険な場所やいざという時の対応方法、そしてある程度のインドネシア語も理解できます。
そのため、事情がよく分からない、言葉ができないといった旅行者とは、ちょっと違った感覚かもしれません。
エリア別の治安状況

バリ島は狭い島ですが、エリアによって特徴があります。
それは治安状況も同じで、エリアが変われば危険度も違う。
ここでは、代表的なエリアの治安状況を簡単に説明します。
クタ・レギャンエリアの治安
クタ、レギャンエリアはバリ島の中で最も華やかなエリアで、クラブ、ディスコ、バーが集まり夜遅くまで観光客で盛り上がっています。
その為、バリ島の中で最も事件が多い場所と言えるでしょう。
よく聞く事件というと
- スリやひったくりと言った窃盗事件
- 酔っ払い同士のけんか!これは観光客同士のものが多い
- 薬物の誘い、大麻や覚せい剤
- 安宿では盗難事件もあります
夜遊びをするのなら、このエリアが一番楽しいでしょう。
でもその分注意が必要なエリアということをしっかりと認識していてください。
スミニャック・チャングーエリアの治安
スミニャック、チャングーエリアはクタ、レギャンより落ち着いたエリアで、バーやレストランもそれほど騒がしくないです。
とはいえ、観光客が多いエリアなので事件、事故も多いです。
- スリやひったくり(裏道などは暗いので注意)
- 酔っ払い運転などによるバイク事故
- セキュリティーの甘いヴィラなどでの窃盗事件
ヌサドゥア・ジンバランエリアの治安
ヌサドゥア、ジンバランは高級リゾートエリアなので、かなり安心して滞在できるといえます。
特に高級リゾートホテルなどは、セキュリティがしっかりしているので安心。
とはいえ、ホテルエリアを離れると道も暗くなるので、次のような事に注意が必要。
- あまり報告はないがひったくり、置き引きには注意
- 道路が悪いところもあるので、転倒などに気を付けて
- 移動はタクシー利用がおススメ
ウブドエリアの治安
ウブドは田舎の小さな村なので、治安はかなり良いです。
バーやレストランも他の地区に比べ早く閉まるので、酔っ払いのけんかなども少ない。
また、ポチャランと言われる自警団組織がしっかり機能しているので、かなり安心できるエリアと言えます。
ただし、このエリアは盗難事件に注意が必要です。
特に田んぼに囲まれたヴィラなどセキュリティが甘い宿での盗難事件が発生しています。
旅行者に最低限守ってほしい治安対策5つ

バリ島の治安状況はだいたいわかっていただけたかと思います。
治安はいい方ですが、それでも事件、トラブルは発生する。
ここでは、そんな事件やトラブルに巻き込まれないために、最低限守っていただきたいことを説明します。
貴重品はセーフティーボックスへ
パスポートや余分なお金などはホテルのセキュリティーボックス(金庫)に預けましょう。
両替など外出先でパスポートが必要な事もありますが、顔写真が写っているデータ面をコピーして持ち歩けばOK!
お金も必要以上持ち歩かないように。
あまり安い宿だと、セキュリティが心配です。
日本の大手旅行会社が取り扱う宿ならセキュリティーは安心できますが、自分でホテルなどを予約する場合はセキュリティーにも気を付けて。
特にドミトリーやカプセルホテルといった共同部屋での宿泊は、貴重品管理に十分気をつけましょう。
また、パスポートやお金は金庫にしまっておいても、スマホやノートパソコンなどを出しっぱなしにしておくのも感心しません。
必ず、机の中やスーツケースの中など見えない所にしまっておきましょう。
暗い夜道は歩かない
ひったくり事件の多くは暗い夜道で起こっています。
まず、夜は出歩かない。
出歩くのなら、人通りの少ない暗い道は歩かない。
どうしても、夜道を移動しなくてはいけない場合はタクシーを利用しましょう。
混雑エリアは貴重品注意
パサール(市場)やショッピングモールなど混雑するところでは財布など貴重品に注意。
お尻のポケットなどには入れず、目の届くところに。
私は、ウエストポーチのカバン部分が前に来るように、斜めがけしています。
また、必要以上のお金を持ち歩かない方がいいでしょう。
知らない人にはついて行かない
子供じゃないんだから、と言いたくなりますが、知らない人には注意しましょう。
特に、バーやクラブで寄ってくる日本語がうまい外国人はいろいろな意味で要注意です。
ついて行かないのも当然ですが、お酒などを奢ってもらうのも避けましょう。
飲み物の中に睡眠薬を入れるこん睡強盗も発生しています。
知らない人が声をかけて来ても無視するのが一番です。
薬物には絶対関わらない
好奇心や軽い気もちで手を出す人もいますが、大麻や薬物には絶対手を出さないように。
ヤクブーツはヤメロ、です。
インドネシアは、大麻や薬物などに対する罰則が日本よりはるかに厳しいです。
現在も、薬物関係でバリ島の刑務所に収監されている日本人がいます。
警察官によるおとり捜査もありますので、薬物関係はダメ!ゼッタイ!です
在住者が聞いた治安トラブル

ここからは、私が友人から聞いたり、領事館からのメールに会ったり、ニュースで聞いた主な治安トラブルを紹介します。
ひったくり事件
夜道を歩いていると、バイクに乗った犯人がすれ違いざま、もしくは追い抜きざまにカバンをひったくるという事件。
お金やスマホを盗られたという事も大変ですが、ひったくられたときに転んだり、引きずられたりして大けがをしたという事も。
暗い夜道を歩かない事大切ですが、万一歩く場合は、カバンやポーチは道路とは反対側に掛けるようにしましょう。
すり事件
市場やショッピングモール、イベント会場など人が多い場所ではスリ被害が発生します。
また、道で何人かに囲まれて、気が付いたらお尻のポケットに入れておいた財布がなくなっているという事も。
財布などの貴重品は、すぐに取り出せるような所に入れないように。
カバンの中に入れるのなら、チャックで閉じられるところに入れましょう。
ウエストポーチなども、荷物はお腹側に来るようにしましょう。
盗難事件
盗難事件が多いのは、田んぼの真ん中とか、海沿いといったセキュリティーが甘いヴィラなど。
パスポートや貴重品は、金庫にしまって、パソコンやスマホは出しっぱなしにしないように。
景観がいいヴィラに泊まりたい気持ちは十分わかりますが、セキュリティーにも十分気を付けましょう。
詐欺事件
昔よく報告のあった、ポーカー詐欺、カード詐欺は最近ほとんど聞かなくなりました。
代わりに聞くのが「お金見せて詐欺」
日本語がうまい外国人が近寄ってきて、日本のお金を見せてほしいと話しかけます。
親切に、お札を何枚か見せると、そのうちの数枚が抜かれているという詐欺。
鮮やかな手口で全くわからないそうです。
よく言われることですが、用もないのに近寄ってくる人。
特に日本語がうまい外国人には、要注意。
もし、そんな人に会っても、無視しておくのが一番です。
テロ情報などは外務省海外安全情報を

バリ島では過去2回自爆テロ
バリ島では2002年と2005年の2回、クタとジンバランで自爆テロがあり、多くの人が犠牲になりました。
しかし、それ以降一度もバリ島ではテロ事件は起きていません。
これは、事件後人が集まるところでのセキュリティーを強化したことや、地域での不審人物の監視強化によるものと思います。
とはいえ、テロはいつどこで起きるか予測はできません。
バリ島に限らず、海外安全情報などで治安情報を掴んでおきましょう。
旅行前に外務省海外安全情報を確認
旅行前には、必ず外務省の海外安全情報を確認しましょう。
>>外務省海外安全情報
バリ島に来られる場合は、現地デンパサールの領事館サイトも確認しておくとより良いです。
>>在デンパサール日本領事館
また、実際に海外旅行に出る場合は、外務省の安全情報配信サービスたびレジの登録をおススメします。
登録した場所の最新の治安情報、災害情報が配信されますので、万一の時に素早い行動ができます。
>>外務省海外安全情報配信サービス「たびレジ」
バリ島の治安についてのまとめ
今回は、バリ島の治安について解説しました。
記事中でも述べていますが、バリ島の治安状況はそれほど悪くなく、私個人の感想としては日本と変わらない、いや凶悪事件などを見ると日本の方が怖いです。
とはいえ、海外で言葉も通じにくいですし、観光地ですのでいろんな方が集まってきています。
何があるかわかりませんので、しっかりと注意をし常識的な行動をとるように心がけましょう。
また、バリ島に旅行される場合は、外務省の海外安全情報をしっかり確認し、旅レジ登録を忘れずに。
備えあれば憂いなしです。