
この記事はバリ島でよく見かけるいわゆる「白タク」と呼ばれるメーターが付いていない個人タクシーについて紹介した記事です。
白タクというと不安に感じる方も多いと思いますが、エリアや状況によっては白タク以外に選択肢がない場合もあります。
そんな時慌てないためにも、ぜひ最後まで記事をお読みください。
バリ島旅行では、街中や観光地で頻繁に声をかけられる「タクシー?」という呼び込み。
これらの多くは、いわゆる白タク(個人タクシー)と呼ばれる、メーターを使わない交渉制のタクシーで、他にも「トランスポーター」「交渉タクシー」と呼ばれることもあります。
バリ島では会社組織で営業しているメータータクシーとメーターのない個人営業の白タクが混在しています。
そのため初めてバリ島を訪れた観光客の中には知らずに白タクに乗ってしまい、料金トラブルが発生することもあります。
白タク(個人タクシー)は、料金を事前にドライバーと相談して決められるため、渋滞などにより乗車時間が伸びても料金は最初に決めた通りになります。
しかし、料金がドライバーごとに異なるため、相場を知らない旅行者は割高な料金を提示されるケースや、トラブルに発展する例もあります。
そのため、白タクの仕組みや安全性、利用時の注意点を事前に知っておくことがとても重要です。
この記事では、バリ島の白タク(個人タクシー)とは何か? どう使うのか? 安全性は? トラブルを避けるにはどうすべきか? といった情報をまとめて解説します。
この記事を読んでいただければ、メータータクシーと白タクの違いが判り、また上手な利用方法も理解できるので、タクシーとのトラブルも回避できるでしょう。
バリ島は公共交通機関が未発達のため移動はタクシーがメイン。
安全で快適なバリ島旅行を楽しむためにも、この記事を読んで賢くタクシーを利用してください。
それでも白タクはちょっと不安だなという方。
白タク以外のバリ島の交通手段については以下の記事に詳しくまとめておありますので、ぜひ参考にしてください。
>>バリ島のおススメ交通手段
目次
白タク(個人タクシー)とは?
白タク(個人タクシー)とは、タクシー会社に属さない個人タクシー。
本来バリ島でタクシー業務を行うには、トランスポート免許が必要ですが、この白タクの中には無免許でタクシー業務を行っている人もいます。
ただし、ほとんどの白タクはその地域の村や自治体が管理しているので、それほど危険ではないという意見もあります。
白タクは会社に属さない個人タクシー
バリ島には有名なブルーバードタクシーをはじめ、何社かタクシー会社があります。
この白タクはそんな会社組織に属さない、個人タクシーです。
無許可ドライバーもいる
日本では、タクシーなどを運転するのには二種免許という特別な免許が必要でまた、タクシー業務をするには営業許可が必要です。
バリ島でも同じで、日本の二種免許に相当する免許とトランスポート免許という営業許可が必要です。
しかし、白タクの中には、この二種免許がなかったり、トランスポートの営業許可を取っていない人もいます。
本来は無許可ドライバー、モグリドライバーで違法なのですが、警察はほとんど黙認しているんですね。
なぜ黙認しているかは、この後説明しますね。
地域の村がドライバーを管理している
この白タクは、個人が勝手にやっているのではなく、地域の村が管理しているらしいです。
(中には村・地域の許可なく勝手にやっている白タクもあるそうです)
村の組織の中にコペラシという組合のようなものがあり、そこがドライバーを管理しているという話です。
ただ、コペラシに加入しなくても、村にお金を払って営業することを許可してもらっている人もいます。
白タクはほとんどがその村・地域の方ですが、中には他の村から来ている人もいるんですよ。
もちろん、村にはちゃんと許可を取って営業しています。
許可なしで勝手に営業していると、村の自警団やドライバーたちに捕まって、追い出されます。
このように、地元の村が営業を許可して管理しているので、トランスポート免許・営業許可がなくても警察はあまり口出しできないんですね。
(それだけ村の力は強いのだそうです)
白タクの使い方
白タクは観光客が多い場所で客引きをしています。
料金は交渉制で、ドライバーとお客さんが話し合って決めますが、最近は行き先エリアごとに料金が決まっているようです。
必要な時に白タクを探して使うといったケースが多いですが、事前に予約することもできます。
どこで拾うのか
白タクは決められたエリア内でしかお客さんを取ることができないので、メータータクシーのように流しを拾う事はありません。
もっとも、使っている車は普通のセダンやミニバンなので、一見しただけでは白タク’かどうかは判別できないんですね
白タクを探すのでしたら、次のような場所で探してみましょう。
- 大きなスーパーマーケットの駐車場
- 人が集まる観光スポットや
- シャトルバスターミナル近く
- 大きなレストランやお土産物屋さんの近く
村によってはドライバーの待機所を作って、そこで客引きしていることもあります。
料金はどうやってきまるのか
白タクは、メーターが付いていないので、料金交渉で決まります。
行き先ごとの料金表があり、その値段を行ってきますが、料金交渉も可能。
必ず乗車前に料金交渉や料金確認をしてください。
走り出した後では、ドライバーの言い値となってしまいます。
料金は目的地に到着したら現金で支払います。
料金は切りの言い数字となっているので、コインが必要な細かい金額にはなりません。
とはいえ、Rp100,000札だとお釣りがないなんてこともあるので、最低でもRp10,000札は準備しておきましょう。
予約はできるのか
白タクの営業時間は朝8時ごろから夕方18時ごろまで。
クタなど夜遊びの街に行けばもっと遅くまで営業していることもあります。
しかし、早朝や深夜は営業はしていないと思った方がいいです。
飛行機の関係などで、早朝、深夜に利用したい場合は、事前予約しましょう。
昼間、客引きしているドライバーに声をかけて、時間とピックアップ場所を決めます。
たまに、寝坊したりして約束時間に来ないドライバーもいますから、必ず電話番号は聞いておきましょう。
ドライバーたちは、まず間違いなく名刺を持っていますよ。
また、目的地までの送迎だけではなく、時間制のチャーターも可能です。
半日とか1日借り切って観光地巡りもいいでしょう。
ただ、専門のカーチャーター会社より割高だったり、言葉ができないという事もありますので、できたら専門のカーチャーター会社の方がいいでしょう。
カーチャーター会社が予約できないとか緊急時の逃げ道として考えておく程度にした方がいいですよ。
白タクは安全か?
個人営業の白タク、ちょっと危険ではないかと思われるでしょう。
村や地域でドライバーを管理しているから安全という意見もあります。
とはいえ、会社組織ではないので結局はドライバー個人によって、安心度も快適さも変わってきます。
このような事から、バリ島初心者の方は、あまり使わない方がよいと思います。
村で管理しているから安全なのか?
白タクのドライバーに聞くと、ドライバーは全員村で管理しているから安全という事でした。
ただ、管理していると言っても、名前、住所、連絡先だけぐらいだし、他の村から来ているドライバーなどは、あんまり信用できないかもしれないですね。
また、トラブルがあっても利用者はどこに苦情を言っていいのかわかりませんし、村としてはどうしても仲間をかばう傾向にありますので、旅行者がクレームを言ってもあまり効果がないといった話も聞きます。
ドライバー個人の問題
白タクのドライバー全員が悪い人と限るわけではないし、逆にみんな善人といった事でもないですね。
マナーもよく、親切な人もいれば、運転が荒かったり、チップばかり要求するという人もいます。
つまり、ドライバーによって評価はまちまちという事です。
地元に親しい人がいたら、評判の良いドライバーを紹介してもらうのが一番ですね。
万一、何かあったら、紹介してくれた人にクレーム言えますから。
初バリさんは使わない方がいいかも
評判のいいドライバーを紹介してくれる仲の良い友人がいないとか、まだバリ島の雰囲気に慣れていないといったバリ島ビギナーの方は、ローカルタクシーは使わないほうがいいでしょう。
日本語ができるカーチャーターを頼むのが一番安心できると思います。
白タクの問題点
この白タクには以前からいろいろな問題があります。
まず、白タクしか使えないエリアがあり、そこでは他に選択肢がありません。
料金もメータータクシーやGrabなどに比べ割高。
そして、ドライバーの中には運転が乱暴だったり、チップなどを要求したりとマナーが悪い人もいます。
白タクしか使えないエリアがある
ウブドやチャングーなどのエリアでは、メータータクシーやGrab Taxiなどの使用が禁止されています。
そのエリアにタクシーで来るのはいいのですが、エリア内でタクシーがお客さんを乗せるのが禁止となっています。
もし、メータータクシーなどがお客さんを乗せようとしたら、地域の自警団やドライバーたちが集まってきて、乗せないようにします。
また、タクシードライバーもこのことを知っているので、お客さんがいても載せることはしません。
なぜ、こんな規制があるかというと、地元の白タク(個人タクシー)保護のためという事です。
規制を引いているエリアは
- ウブドとチャングーの全エリア
- クタ、スミニャック、サヌールの本線から入った枝道や路地
- タクシー禁止の看板が出ているエリア

とはいえ、最近はGrabなどのオンラインタクシーがかなり一般的になってきたので、道路上でお客さんを拾わない限り、オンラインタクシーも問題なく使えるといったケースも見受けられるようになりました。
ただ、トラブル防止のため、オンラインタクシーを呼ぶ場合は、ホテルやレストランから呼ばれるのがいいと思います。
料金は割高
白タクの料金は、行き先ごとの相場を元に交渉で決まります。
しかし、メータータクシーの運賃よりも割高。
オンラインタクシーに比べても倍近い料金となります。
値段交渉してもなかなか下がらない事も多く、ほかに選択肢がないので、結構強気で交渉してきます。
もっと安くして、沢山お客さんを取ればいいのに、と思ってしまいます。
マナーが悪い人もいる
ブルーバードタクシーは採用基準も厳しく、社内教育もしっかりしているので、他のタクシー会社に比べ評判はいいです。
Grab Taxiなどのオンラインタクシーもお客さんがドライバーの評価をし、評価が悪いドライバーは割り当てられません。
しかし、白タクについては、本当にドライバーによってマナーやレベルはまちまち。
親切な人もいれば、マナーの悪い人もいる。
割高料金を要求したり、後で高額なチップを強要する人も。
なかなかレベルの平準化は難しそうですね。
白タク(個人タクシー)のまとめ
バリ島ではタクシー会社のメータータクシーの他に、普通の自家用車を使って個人でタクシー業をしている白タク(個人タクシー)があります。
メータータクシーなどはちゃんとトランスポート免許という許可をとって営業していますが、白タクはほとんどが無許可のいわゆるモグリ営業。
しかし、彼らに言わせるとちゃんと村の組合で管理しているから安全とのこと。
ウブドやチャングーといったエリアは、メータータクシーやオンラインタクシーは使えず、白タク一択状態。
これは地元の村が白タク(個人タクシー)を保護しているから。
白タクの料金は、すべて交渉制。
乗車する前に、料金を交渉しなくてはいけません。
交渉なしで乗ってしまうと、ドライバーの言い値となってしまいますから、気を付けてください。
白タクの質ですが、これはドライバーによるところが大きい。
親切で丁寧な人もいれば、運転が荒くチップばかり要求するドライバーもいます。
なので、バリ島旅行の経験が少ない方は、なるべく利用は避けた方が賢明です。
