
この記事では、バリ島の観光業に昔から存在する“コミッション(紹介料)”の仕組みと、それにまつわるトラブルの実例、そして旅行者が取るべき防止策を、在住者の視点でわかりやすくまとめています。
読んでいただくことで、バリ島観光で起こり得るリスクを事前に知り、自分のペースで旅を楽しむための判断材料を得ることができます。
バリ島旅行を検討している方の中には、「ガイドにしつこく店へ連れて行かれた」「希望していないスパを勧められた」といった体験談を聞いて不安に感じている方もいるかもしれません。
ガイドとのこのようなトラブルは、「コミッション(紹介料)」という旅行業界の慣習が原因の一つと言われています。
コミッションとは、ガイドや運転手が観光客をスパ・レストラン・ショップなどへ案内した際に、そのお店から紹介料を受け取る仕組みのこと。
旅行業界では一般的な習慣であり、決して違法なものではありません。
しかし問題は、一部のガイドが“コミッション目的”で観光客の希望を無視して店へ連れて行ったり、料金の高い店へ誘導したりするケースが存在することです。
こうしたガイドの行為は、旅の時間を無駄にしてしまうだけでなく、思わぬ支出につながることもあります。
とはいえ、すべてのガイドが悪質というわけではありません。
誠実に案内してくれるガイドもたくさんいますし、安心して観光できる方法もあります。
この記事では、実際に起きやすいコミッションにまつわるトラブル事例や注意すべき場面を噛み砕いて説明しながら、旅行者自身がトラブルを避けるためにできるポイントも紹介します。
「自分の行きたい場所をしっかり楽しみたい」「ガイドとのトラブルに巻き込まれたくない」という方ほど、事前に知っておくべき内容をまとめています。
安全で満足度の高いバリ島旅行のために、ぜひ出発前に一度目を通してみてください。
バリ島には今回紹介する内容以外にも、事故、怪我、病気、犯罪など多くのトラブルの可能性があります。
そんなバリ島のトラブルについて、まとめた記事がありますので、バリ島旅行のトラブル防止のためにも、ぜひご一読ください。
>>バリ島旅行で心配なトラブルとその対策
目次
コミッションとは

トラブル事例や対応法を説明する前に、まずはコミッションとはどういうものなのか、なぜコミッションが原因でトラブルが起きるのかを説明いたします。
コミッションとは販売手数料
コミッションとは、販売手数料のこと。
JTB観光総合研究所観光用語集より
コミッションは、パッケージツアーや航空券、JR券、宿泊券などを販売した旅行会社に、ホールセラーや航空会社、JR、宿泊施設などから支払われる。
コミッションは、販売額に対して定率で定められ、その率は販売実績によって変わることが多い。
コミッションというと、裏金のような怪しい制度と思われるかもしれませんが、そんなことは無く、観光業では当然の制度。
旅行会社などは、このコミッションが収益の柱の一つなのです。
日本の旅行業界の場合は、基本的に売買契約を交わした旅行会社にしかコミッションは支払われません。
ですので、一般の人がお客さんを連れて行ってもコミッションは発生しません。
バリ島のコミッションの特徴
コミッションは誰にでも払われる
日本の場合は契約を取り交わした旅行会社にしかコミッションは払われませんが、バリ島の場合は、お客さんを連れてくれば誰にでも払われます。
ツアーガイドだけではなく、街で知り合った一般の人、さらに在住の外国人にも支払われます。
ただ、最近は事前に契約を取り交わした旅行会社やガイドでなければコミッションは支払わないというスパやレストランも増えてきました。
コミッションの額はお客さんの支払金額に対する割合
お客さんを連れてきたガイドなどに支払われるコミッション額は、お客さんが支払った金額の20~60%といわれています。
ただし、お店の業種や経営方針、使った金額などによってかなり変わります。
一概には言えませんが、日本人経営のお店ほどコミッション額は低いと言われています。
このように、お客さんを連れて行くだけではコミッションは発生しません。
その為、お土産屋に行ってもお客さんが何も買わなければコミッションは出ないのですね。
コミッションのルール
コミッションは、最初にお客さんを紹介した人に支払われるという決まりがあります。
例えば、お客さんが旅行会社を通じてスパを予約した場合、コミッションは旅行会社に渡されます。
いくらガイドがそのお店に連れて行っても、コミッションは入らないのです。
また、お客さんが直接予約した場合は、コミッションは発生しません。
そのため、直接予約の場合は定価支払いとなります。
ただ、最近はネットなどを使って直接予約した場合、お土産を渡すとか、割り引くといった特典を出すようなお店が増えてきました。
ネットが発達したことにより、旅行会社やガイドに頼らず集客ができるようになったからですね。
コミッショントラブルが起きる原因
コミッションがらみでトラブルが発生する一番の原因は、ガイドがコミッションをなるべくたくさん欲しいと考えるからです。
先ほども説明したように、旅行会社経由で予約したり、自分で予約した場合はガイドにはコミッションは入りません。
その為、お客さんをだましてコミッションが入る別のお店に連れて行くというトラブルが発生するんですね。
このようにトラブルの原因となるコミッション、なぜバリ島ではずっと続いているのでしょうか?
それは、コミッションという制度が悪い事ばかりではないからなんですね。
その理由や意見について以下の記事でまとめてみましたので、一読ください。
>>コミッションについて旅行者やお店の立場で考えた
コミッションというと悪い事のように感じますが、旅行業界の正規な取引の一つなんです。ただそれを悪用するガイドがいるのも事実です。
コミッションにまつわるトラブル例

コミッションとはどういうもので、なぜトラブルが起きるのか、ご理解いただけたと思います。
では、次はそのコミッションにまつわるトラブルの具体例をご紹介します。
お客さんが予約していたところとは別の所に連れて行く
お客さんが事前に予約をしたり、旅行会社に予約を依頼していると、連れて行ったガイドさんにはコミッションは入りません。
そのため、お客さんが行先を指定しても、いろいろな理由を付けて別の店に連れて行こうとします。
ガイドもあとあとの事があるので、あまりにひどいお店に連れていくことはありませんが、事前に予約したお店からお客さんにキャンセル料の請求が来ることがあります。
旅行会社に行くはずのコミッションを横取りする
事前に旅行会社を通じて予約した場合コミッションは旅行会社に行くのですが、それをガイドが横取りすることがあります。
お客さんには実害はありませんが、その旅行会社のブラックリストに乗りますので、以降予約を受けてもらえないといった事があります。
このようなトラブルを防止するため、スパの送迎サービスや自社のカーチャーター利用でなければ予約代行をしないという旅行会社も増えてきました。
必要でもないところに連れて行こうとする
カーチャーターの途中で時間が空くと、お土産屋などに連れて行こうとするガイドも相変わらず多いです。
これはもちろん、コミッション狙いです。
お客さんが買い物をしなくても、連れてきただけでお金を払ってくれるお店もあるので、買い物しなくてもいいから、といって誘ってくる事もあります。
誘いを断ると態度が悪くなる
スパや、お土産屋への誘いを断ると、途端に態度が悪くなるガイドもいます。
もちろん、期待していたコミッションが入らないからです。
親切心かと思ったら、お金目当てだった
いろんなお店に連れて行ってくれたり、親切にしてくれてバリ島のガイドさんって優しい、なんて思ったら本当はコミッション目当てだった。
なんて事がわかると、途端に裏切られたような気分になる旅行者がいます。
でも、そう言われてもガイドさんたちも仕事でやっているので、そのあたりは察したあげてほしいと思います。
待ちで客引きをしているガイドの方がコミッションによるトラブルが多いそうです。あまりフリーのガイドは使わないようにしましょう。
コミッションのトラブルを避けるには

コミッションにまつわるトラブルはいろいろありますが、ちょっとした工夫でそれを避けることができます。
ガイドさんにすべてお任せする
カーチャーターを使ってスパやお土産屋、アクティビティを回るときは、それらの予約手配をすべてそのカーチャーター会社のガイドさんに任せるのがトラブル防止の最善の方法です。
スパなどから支払われるコミッションもそのガイドさんにわたるので、いつも以上にサービスがよくなります。
スパやアクティビティを、ガイドさんに頼むより、旅行会社に依頼した方が安くなるというのでしたら、ガイドさんに値引き交渉をさせましょう。
どうしても、旅行会社の値段にまで下がらないというのでしたら、別のガイドを探すか、安い旅行会社に予約を依頼するとあらかじめ知らせておくのがいいでしょう。
スパやアクティビティの送迎サービスを使う
ほとんどのスパやアクティビティは送迎サービスを行っています。
これは、顧客サービスが目的ですが、予約したお客さんを他の施設に連れていかれないようにするためでもあります。
この施設の送迎サービスを積極的に利用しましょう。
送迎サービスは基本無料ですが、ピックアップ場所が遠いなど条件によっては有料となる場合があります。
評判のいいガイドさんを探す
口コミや体験記などで評判のいいガイドさんを探すのがいいでしょう。
ただし、口コミの中にはステマ的な物もあるのでご注意ください。
また、総じて個人(フリー)のカーチャーターより、旅行会社のカーチャーターの方がトラブルは少ないと言われています。
旅行会社はガイド教育もやっていますからね。
とはいえ、旅行会社の中には、ガイド教育が徹底していないところもありますから、口コミなどで確認しておくことが大切です。
必要ないところはしっかりと断る
必要のないところや、行きたくないところに誘われたらちゃんとNoと言いましょう。
それにより、ちょっと険悪な雰囲気になってもしょうがないです。
そんな時には、お昼や休憩時にちょっとチップを渡して
「これでなにか食べてきてね」
なんてやると、途端に機嫌が直ったりするものです。
日本人は断るのが苦手なので、ついついガイドの言いなりになりますが、はっきりと断る勇気を持ちましょう
バリ島のコミッショントラブルまとめ
今回は、コミッションにまつわるトラブルとその対策を紹介しました。
コミッションとは、お客さんを連れて行ったときに施設から支払われる紹介料。
コミッション自体は観光業界によくあるビジネスモデルで違法でも何でもありません。
しかし、なるべく多くのコミッションをもらいたいと考えるガイドにより、お客さんとの間でトラブルになることがあります。
主なトラブルとしては、お客さんの意思に反してコミッションが多くもらえるところに連れて行こうとすること。
このようなトラブルに対しては、はっきりとNoということが大切です。
また、このようなトラブルが無い評判の良いガイドを探すのも必要ですね。
コミッショントラブルのない、親切なガイドを探して快適なバリ島旅行をお楽しみください。
