
これからバリ島旅行を予定している方にぜひ読んでいただきたい記事です。
この記事では、バリ島旅行中に注意すべき治安やトラブルの実例と対策を、現地在住の筆者がリアルな視点からまとめています。
この記事を読めば、旅行前に知っておきたい「お金のトラブル」「病気やケガへの備え」「治安面で注意すべきエリア」などを具体的に理解し、安心してバリ島を満喫できる心構えが身につくでしょう。
バリ島は穏やかで人々も親切な人気リゾート地ですが、観光地ゆえの軽犯罪やスリ、ぼったくり、交通事故などが起こることもあります。
加えて、熱帯特有の感染症やデング熱、食あたり(通称バリ腹)など、健康面での注意点も見逃せません。
また、雨季の大雨や地震など、自然災害に関するリスクも日本とは異なります。
特に初めてバリ島を訪れる方は、旅行中に遭遇する可能性のあるトラブルやリスクを事前に理解しておくことが、安心してバリ島を楽しむための秘訣です。
そこでこの記事では、まず「お金に関する注意点」から、現地通貨の扱い方や両替時のトラブル回避術を紹介。
その後、「病気やケガ」「治安」「自然災害」など、旅行者が知っておくべきポイントを具体例とともに解説します。
さらに、筆者自身の体験を交えながら、「観光客が注意すべきバリ島内のエリア」についても触れています。
バリ島旅行を安全に楽しむためには、事前の情報収集と心の準備が何より大切。
在住者目線でまとめた本記事を参考に、安心・快適な旅の計画を立ててください。
目次
お金に関する注意点
バリ島旅行中で最も注意してほしいのがお金に関すること。
だまされたとか、お金を取られたといったお金に関してのトラブル事例を紹介します。
両替店での注意点
日本円から現地通貨のルピアに両替する両替店は、空港をはじめ至る所に沢山あります。
ほとんどのお店がちゃんとしたお店ですが、中には注意が必要ところもあります。
両替店で注意したいことは、ちゃんと正しい金額で両替されているかどうかということ。
両替金額が間違っている原因としては以下のようなことが挙げられます。
- 単純な間違い、計算ミス
- 両替店店員によるお金のごまかし、横領
- 知らされていない手数料の徴収
このような間違いやトラブルを防ぐには、両替したらすぐにその場で確認する、という事が大切です。
さらに、怪しげな両替店は避けた方が無難です。
怪しげなお店とは
- 周りのお店に比べレートが異常に良いお店
- 土産店を兼ねているような非専門店
- 薄暗く、奥まったところにあるお店
このようなお店を避けるだけで、両替店トラブルはぐっと減ります。
トラブルなく両替をする方法などについて以下の記事で細かく解説しています。
初めてバリ島に行かれる方はトラブルに合わないために、読んでおいてください。
>>バリ島両替トラブル対策とおススメの両替店
ガイドさんに関する注意点
ガイドさんは旅行をアシストしてくれる頼もしい存在ですが、中にはちょっと問題行動をするガイドさんもいますので、ちょっとした注意が必要。
問題行動とは、少しでもコミッションが入るお店に連れて行こうとすること。
コミッションとは、ガイドさんなどがスパなどのお店に連れて行くともらえる紹介料の事。
お客さんの払う代金の50%がコミッション料としてもらえるお店もあるので、悲しいことですがコミッション目当ての行動をするガイドさんが少なからずいるのです。
具体的な問題行動とは
- お客さんが希望したお店ではなくコミッションが多い店に連れて行く
- お客さんが望まないのに、お土産屋さんなどに連れて行く
このようなトラブルを避けるためには、以下のような点を注意しましょう
- トラブルの少ない評判の良いガイドさんを選ぶ
- 希望しないお店につれていかれそうになったら、毅然とした態度で断る
このコミッションがらみのトラブルについて、事例や対策方法を以下の記事にまとめました。
バリ島旅行が初めててで、コミッションに関する知識が少ない方はトラブル防止のためにぜひご一読ください。
>>バリ島のコミッショントラブルとその対策方法
市場やお土産屋さんでの注意点
市場やお土産屋さんでのお金に関する注意点は、料金が適正な価格かどうかということです。
ほかのお店やお客さんより高い値段で買わされたというトラブルが多く起こっています。
ただ、商品には定価は無く値段設定はお店の自由。
そしてその値段で買うか買わないかは買い手側の判断です。
ボッタクリバーのように、最初は安い事を言っておいて、会計の時高くなるという事はほとんどありません。
このトラブルを防ぐには、値段交渉しかありません。
お店側の言い値で買うのではなく、必ず交渉して納得した値段で購入してください。
値段交渉が苦手だとか、相場価格がわからないという方は、ちゃんと値札があるお店やスーパー、ショッピングモールで買い物をされるといいでしょう。
【おまけコラム】
バリ島のお店はあまりお釣りを用意していません。
細かいお釣りを切らしている場合、お金の代わりに飴玉などを渡されることがあります。
これは、騙しているわけではなく、昔からのバリ島の習慣ですので、勘弁してやってください。
病気・ケガへの注意
旅先での病気や怪我、心配ですよね。
ここでは、代表的な病気、けがについて解説しますので、このようなトラブルに合わないよう十分注意してください。
バリ腹
バリ腹とは、バリ島に来るとなぜか起こる腹痛を伴う下痢で、頭痛や嘔吐を伴う事もあります。
このバリ腹の正体は細菌性の胃腸炎。
日本に比べ衛生状態が悪い上に、旅行の疲れで体の免疫力が落ちている事により、普段なら何でもない事でも、下痢をしてしまうことがあります。
対策としては、まず体の免疫力を落とさない事。
そのためには、早朝から夜遅くまで遊びまわるという無理なスケジュールは避け、十分な睡眠と休養を心がけましょう。
また、冷たいものを飲みすぎると免疫力が落ちてしまいますから、常温の水を飲むようにするといいですよ。
そして屋台や汚いワルンなど衛生状態が不安な所は使わない。
外国人向けのお客さんが多いレストランなら安心です。
そして、生菓子やカットフルーツなどは必ず当日の内に食べてしまいましょう。
それでも下痢になったら我慢せずに、病院やお医者さんのところに行きましょう。
単なるバリ腹と思っていたら、アメーバ赤痢やコレラと言った重大な病気だったという事もあります。
バリ腹について、原因や予防法、おススメの薬などを以下の記事で詳しく説明しております。
お腹が弱くて、バリ島旅行が不安という方はぜひお読みいただき、しっかりと予防してバリ島旅行を楽しんでください。
>>バリ腹の原因と予防法、おススメの薬
熱中症
日本でも夏になると話題になる熱中症。
南国バリでも、熱中症に注意が必要です。
対処法は、もうご存知かと思いますが、しっかりと水分補給をする事。
バリ島ではアクアというペットボトル入りのミネラルウォーターを売っています。
これを買って、常に持ち歩きましょう。
ちょっと体調がおかしいとか、軽い頭痛がするといった場合は、熱中症の危険信号。
すぐにポカリスエットで水分補給しましょう。
もし、ポカリスエットが手に入らなければ、ココナッツジュース、それもなければ塩水を飲みましょう。
熱中症に関しては、以下のページで詳しく解説しています。
心配な方はぜひご覧ください。
>>バリ島での熱中症予防方法
デング熱
デング熱は、シマカという蚊が媒体となって感染する感染症。
数年前日本でも感染があり、名前を聞いたことがある方もいるでしょう。
このデング熱、最初は風邪のような症状なんですが、倦怠感や頭痛、関節の痛み、めまいなどが続く病気です。
ちゃんとした治療を受ければすぐに完治しますが、場合によっては重篤化することもあり、毎年バリ島だけでも何人かの死亡例が報告されています。
この予防法としては、とにかく蚊に刺されない事。
これには、虫よけスプレーや蚊取り線香などの虫よけグッズの用意が大切です。
また、体調を万全にして免疫力を低下させない事も重要ですよ。
こちらの記事におすすめの虫よけグッズをまとめて紹介しています。ぜひ参考にしてください。
バリ島虫よけ対策!おすすめグッズを紹介
狂犬病
狂犬病はウイルスを持つ犬などの動物から傷口を介して伝染する伝染病。
犬などに嚙まれても、狂犬病が発病する確率は低いのですが、もし発病したら致死率はほぼ100%という怖い病気です。
すでに日本ではこの狂犬病は絶滅したといわれていますが、バリ島ではまだ健在で毎年何人かの死亡例が報告されています。
予防法としては、とにかく犬や猫などの動物にやたらに近づかない事。
犬だけではなく、猿などからも狂犬病が感染したという例もあります。
万一、犬などにかまれた、猿に引っかかれたという事があったら、傷口を綺麗な流水で洗い流し、病院に直行してください。
致死率100%の狂犬病でもワクチンを接種して適正な手当てを受ければ、発病リスクはかなり抑えられます。
交通事故やアクティビティの事故
交通事故やアクティビティ中の事故はなかなか防ぐ事が難しいと思います。
カーチャーターやタクシー、そしてアクティビティなどは損害保険に入っていますので、万一事故にあっても補償はされます。
ただし、その補償額は日本人からしたら満足いくものではありません。
万一の事を考えて、海外旅行保険には必ず入るようにしましょう。
海外旅行保険に入っていれば、万一の事故の時、大きな病院でキャッシュレスで治療を受けられます。
国民健康保険でも海外の事故、病気に対して治療費の7割が補償されますが、帰国後の清算となり、現地では自分で支払わなくてはいけません。
またクレジットカードの付帯保険も支払いの条件があるので、旅行前にしっかりと条件を確認しましょう。
バリ島旅行時には海外旅行保険がおススメ、その理由を以下の記事で詳しく解説しています。
保険について悩んでいる方はぜひご覧ください
>>バリ島旅行時には海外旅行保険を忘れずに
治安や自然災害への注意
その他、治安、犯罪、自然災害への注意点について解説します。
なかなか防ぐことは難しいことですが、ちょっとした注意事項を守るだけで、ぐっとリスクも減るので、しっかりと守るようにしましょう。
テロに関する注意
過去バリ島では2002年と2005年に自爆テロがあり、日本人観光客もそれに巻き込まれました。
しかし、それ以来バリ島ではテロ事件は起こっていません。
よくバリ島のあるインドネシアはイスラム教徒が多いからテロが怖いという話を聞きますが、イスラム教徒が多いからテロが起きると決まったわけではありません。
それでも、常に多くの外国人観光客が集まるバリ島は、テロの標的になる可能性も高いので注意が必要です。
注意点としては、外務省の海外安全情報などを参考に常に最新情報を確認するようにしましょう。
また海外旅行に出かける前は外務省安全情報配信サービスたびレジの登録もお忘れなく。
また、なるべく人込みを避け、何かあっても興味本位で近づかないようにしましょう。
以下に外務省の海外安全情報に関するサイトへのリンクを貼っておきますので、旅行する前に必ず一読してください。
外務省海外安全情報インドネシア
安全情報配信サービスたびレジ
犯罪被害への注意点
バリ島では大量無差別殺人などの凶悪犯罪はほとんど発生していません。
しかし、スリ、置き引き、ひったくりと言った犯罪は、クタなどの繁華街を中心に発生が報告されています。
これら犯罪の被害者にならないためには次のような事に注意をしてください。
- 夜遅くまで出歩かない
- 夜間移動する場合はタクシーを使う
- 特に人気の少ない場所は避ける
- カバンなどは車道と反対側に持つ
- 必要以上のお金や貴重品は持ち歩かない
自然災害への注意点
飛行機の欠航などをもたらしていたアグン山の噴火は、危険レベルも下がりほとんど心配は無くなりました。
大きな地震もほとんどありません。
バリ島は台風など大きな気象災害は少ないです。
2025年9月には季節外れの大雨でデンパサール市の一部で洪水被害が発生しましたが、これはまれなケースです。
雨季になると雷雨やスコールにより一時的に浸水(バンジール)が発生しますが、それほど心配はいりません。
強い雨に会ったら、1~2時間ほど雨宿りすればすぐに小ぶりになります。
このように現在のバリ島は自然災害はほとんど気にしなくてもよいレベルですが、自然相手ですので何が起こるか予測は尽きません。
自然災害に関する注意点は、いかに早く正確な情報を手にするか。
「テロに関する注意点」のところでも紹介しましたが、外務省のたびレジ登録は必ずしておきましょう。
バリ島注意が必要なエリア
バリ島には多くの観光地やホテルの多いエリアがあります。
その中には、他と比べ治安が悪く、行くのを避けるか、行くにしても注意が必要なエリアも。
ここでは、注意が必要なエリアと比較的治安が良いエリアを紹介します。
注意が必要なエリア
それほど危険というわけではありませんが、他のエリアに比べて犯罪発生が多く、ちょっと注意が必要なエリアです。
クタ・レギャン
バリ島の空港から北に広がるクタ・レギャンはクラブやバーなど夜遊びスポットが多いバリ島で一番の繁華街。
また、安く泊まれるホテルやワルンと呼ばれる食堂も多いエリア。
そのため多くの外国人観光客が集まる華やかなエリア。
たくさんの観光客が集まるとなると、それだけよくないことを考える人も多く、すりやひったくりも多い場所です。
また、夜になると酔っ払いも増え、ケンカも見かけます。
日中はそれほど危険という場所ではありませんが、夜間に出歩く時は注意が必要です。
特に、女性だけでの外出時はなるべくタクシーなどを使うことをお勧めします。
チャングー
チャングーも最近人気が上昇している観光スポット。
特に欧米からの観光客が多く集まっています。
そのため、クタ同様すりやひったくりという犯罪も起きていて、注意が必要です。
比較的安全なエリア
バリ島の中でも特に治安が良いエリア。
とはいえ、海外ですからそれなりの注意は必要ですよ。
ヌサドゥア
ヌサドゥアの中でもITDCと呼ばれる政府主体のリゾートエリアは、エリア内に入るのにセキュリティチェックが必要と安全性の高いエリア。
エリア内はきれいに整備され高級ホテルやショッピングモールがあり、バリ島の他エリアとは一線を画しています。
エリア内に入るには厳しいチェックがあるため、物売りや違法なガイドなどおかしな人は入ってきません。
もちろん、すりやひったくり被害もほとんどなく、安心して滞在ができるエリアです。
サヌール
サヌールは古くから開かれたリゾートエリア。
街はそれほど広くなく、大きなクラブやディスコなどもないため、比較的落ち着いた場所です。
滞在者もファミリーやシニア層が多く、犯罪も少ないため長期滞在者も多い。
とはいえ、バーやカフェなどお酒を飲むところも多く、一部風俗関係のお店もありますので、それなりの注意は必要です。
ウブド
ウブドはビーチエリアから離れた山間のエリア。
街もそれほど広くなく、クラブ、ディスコ、カラオケがなく、レストランやバーも比較的早い時間に閉まってしまう健全な街です。
自然派のツーリストや、シニア層の長期滞在者も多い、のんびりとした街で、治安もよいので家族連れも多いです。
ウブドの魅力の一つに、田んぼや自然が多いこと。
観光客に人気の理由の一つなのですが、簡単にホテルなどに入れてしまうため、泥棒被害が時々報告されています。
バリ島内の治安状況については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
バリ島の治安状況と守るべき5つの対策
バリ島旅行の注意点まとめ
今回は、バリ島旅行での注意点について解説しました。
バリ島は世界的に見て治安がいい場所ですので、それほど心配はいりません。
しかし、世界中から人が集まるリゾートですから、犯罪などに巻き込まれるリスクはあります。
海外リゾートだからと、羽目を外さないように、普段通り常識的な行動をとっていれば何も問題はありません。
また、最新の正確な情報を持っていることは最大の注意点です。
正確な情報を入手するには外務省の海外安全情報の確認と、海外安全情報配信サービスたびレジへの登録は忘れずに行ってください。
